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【 アンケート 】「聴覚障害者のコミュニケーション」に関するアンケート結果

「聴覚障害者のコミュニケーション」に関するアンケート結果
実施期間:2019/6/5〜6/30 調査方法:Webアンケート
視覚障害者:33名(軽度難聴2名 / 高度感音声片耳難聴1名 / 高度難聴7名 / 重度難聴22名 / 中度難聴1名)
実施主体:一般社団法人PLAYERS 協力:Periods, Inc
聴覚障害者同士や手話を使わない相手とのコミュニケーション手段について
(それぞれ3つまで)
聴覚障害者同士の場合
・手話 36%
・指文字 28%
・口話 19%
・筆談 6%
家族の場合
・口話 35%
・テキスト入力(スマホ・パソコン) 28%
・筆談 11%
・ジェスチャー 10%
友人・恋人の場合
・口話 27%
・手話 27%
・指文字 18%
・筆談 13%
学校や職場での場合
・口話 33%
・筆談 28%
・テキスト入力(スマホ・パソコン) 16%
・ジェスチャー 12%
公共の場での場合
・筆談 30%
・口話 29%
・テキスト入力(スマホ・パソコン) 15%
・ジェスチャー 13%
親しい関係である程「口話」「手話」。遠い間柄である程「筆談」「テキスト入力」を用いる傾向がある。
筆談について
Q 筆談をする際に何に困難を感じますか?
・筆談を拒否される
・頼み辛い相手の顔を見にくい
・時間がかかる
・情報の穴が大きい
・悪筆で読み辛い
・複数人の会話ではできない
・boogieボードでは、誤字を消すことができない
・ホワイトボードでは、粉など汚れが出てしまう
Q 筆談について要望や改善したい事はありますか?
・相手の顔を見ながら筆談したい。
・書いてもらうことを嫌がらないでほしい。
・筆談用のアプリがあれば良い。
・コミュニケーションがもりあがる仕掛けがあると嬉しい。
・見にくいところが改善されて欲しい。
・話し言葉をそのまま書くのではなく、要点をまとめてわかりやすく書いてほしい。
・漢字が出てこない、自動的に漢字でてきらオモロイな。
・尊敬語が難しい。
・スマホアプリなどで、指でもボールペンなどと同じような感覚で筆談したい。
・パッとすぐ使えるようにして欲しい。単語を入れると予測できる文章がほしい。 ・等利用度の高い予測できる文章を表示してくれると書く手間が省けるし、時間短縮できる。 ・物理的に解決は無理だと思うので特にない 。筆談を極力しなくても良くなるような機器の発明が期待される。 ・空間に描くことができればいいなあと思います。思ったことがデバイス媒体などに表示されるのも便利そうです。
日常生活での困り事・最悪な出来事について
Q 日常生活で「不安や困難を感じる場面」をお選びください。(複数選択)
・公共の場(病院・買物・電車など)での会話やアナウンス 34%
・災害など緊急時の情報取得 29%
・学校や職場などでの大人数の会話 21%
・テレビなど映像からの情報取得 15%
・友人・恋人との会話 1%
Q 「不安や困難を感じる場面」について具体的に教えてください。
・何を話してるのかわからない。
・字幕がない場合。
・生活に関する音が聞けないこと。
・病院で呼び出されても、気が付かない。又は、どこから呼ばれているのかわからない。
・遅延などの公共の場での放送が聞こえないこと。
・周囲と比べ手に入る情報の少なさに生きづらさを感じる。毎日が具体例すぎてここに書くには難しいと感じた。
・情報の格差が激しいこと。
・他人同士の話が分からない。会議の内容が理解できない。
・聴者の中で3人以上のグループになると会話がわからない。
・大人数の会話では聴くことに集中してしまい、なかなか発言しにくい。
・電話をかけたいと言われるが私は電話は聞こえないので。電話リレーサービスはこちらから掛けるには有効だが。
・緊急時の連絡ができない場合。 ・災害やトラブルの時の放送が聞こえない。
・車に乗りたいが、交通事故にあったときの対応時がわからなくて乗りづらい(レンタカー会社や保険会社への電話など)
・職業面で事務職以外での障害枠がほぼない。
Q 「障害が理由で体験した最悪な出来事」を教えてください。
・会社員時代にものすごい差別を経験した。人権侵害がたくさんあった。だけど障害者だから仕方ないと言われた。
・学校でのいじめ。
・発音が悪いことをからかわれた事。
・高校生の時に無視したとクラスの子に勘違いをされ、いじめを受けていたことがあった。さらに後ろでコソコソ話されたり、わざと小さい声で話したりして不快な思いをさせられることがあった。
・中学生の時、中学校の教師の言っていることを正しく理解出来なかった時に「頭おかしいんじゃない?」と言われたこと。その教師は聴覚障害のことを把握していなかったようだが、かなり傷ついた。
・高校時代、父の実家へ久しぶりに帰省したと思ったら、祖父母から初めての障害差別を受けるようになりました。
・聞こえないことを知ったことで接する態度がよそよそしくなる瞬間が一番最悪で、頭ではわかっていても毎度慣れない。
・耳が聞こえなくなった途端に、妻から離婚を切り出されたこと。
・職場の研修で突然この課題についてグループの人と話し合ってくださいと言われた時。そもそも何て言ってたのか分からない上、そのグループに聴覚障害であることを伝えていても周りの人がどんどん話進めて気づいたら終わってたこと。
・目標としてきたプロボクシングのライセンス取得にあたって、聴覚障害のため不可とドクターストップがかかったこと。(コミュニケーション面では聴覚障害を補うツールが増えているため、うまくいかないことがあったとしても「障害が理由」というよりは「性格の問題」や「タイミングの悪さ」と整理することが個人的には多いです)。
・希望の職種を受けることができなかった。
・交通ICカード、自動精算機から取り出し忘れて、大金が損した。
・助けを求められていたことに気がつかなかった。
大切な人とのコミュニケーションについて
Q あなたが「もっと想いを伝えたい」と思う大切な人は誰ですか?
・家族 29%
・友人 21%
・恋人 15%
・プライベートで関わりある人、近くの人、積極的に関わろうとする人、相棒 12%
・仕事仲間 12%
・部活仲間、親しい人 6%
・全員、限定的にはいない 6%
Q 大切な人とのコミュニケーションについて「満足度」を教えてください。
・満足 44%
・とても満足 30%
・不満 26%
Q 大切な人とのコミュニケーション時に何を意識しているますか?
・顔をちゃんと見て言いたいことをお互いに伝え合うべきだと思います。
・わかりやすくハッキリと伝える。
・口を大きくして話してとお願いしている。
・わからないままにしないといった基本的な部分に気をつけてます。
・普通の人との会話以上に聞こうと神経を使う(口や表情を見る)。 ・最後に繰り返して認識を合わせる。
・相手から話に内容を理解しているが筆談対応をずれている面があります。
・相手の負担にならないようにすることために、ある程度は諦めること。
・できるだけ聞き返すことがないように気をつけている。
・聞き役に徹したいが……。
Q あなたにとって「理想的なコミュニケーション方法」を教えてください。
・チャットでも絵文字などを使用して顔が見えているときのような親密さを感じられるのが理想。
・相手と話している内容が字幕で「すぐ的確に」見れるようになったらいいな。
・お互いに好きなときに好きなようにコミュニケーションできる。
・手話を覚えてもらっても、一時的だけなので、はじめから教えなきゃよかったって、落ち込むのも嫌なので、あまり手話も教えたくない。お互いに幅広く選択できるコミュニケーション手段を持つ。 ・コンタクトやメガネ、空間などに瞬時に言葉の見える化。そしたら聞き間違えもなくなるし、とっさに出たギャグとかもみんなと一緒に笑いあえる。 ・口話(筆談は時間がかかる)。 ・障害者差別解消法がきちんと義務化、手話言語法に成立して欲しい。
・素直になること。
・自分が我慢したほうが早い解決になる。
・聴力回復。