PLAYERS 一般社団法人
【 レポート 】映画「注文に時間がかかるカフェ-僕たちの挑戦-」上映会&トークショーを実施しました!

プロトタイピングチーム PLAYERS は、これまで様々な障害のある当事者や困難を抱えている方などと共創する活動を行ってきました。
今回は、"吃音症"の若者たちが接客を行う「注文に時間がかかるカフェ」とコラボレーション!プロジェクトの発起人であり、映画の製作・監督も務めた奥村安莉沙さんをお招きし、映画上映会&特別トークイベントを開催しました。当日の様子をレポートします!
実施概要
日時: 2023年3月16日(木)19時から21時
場所: social hive HONGO
〒113-0033 東京都⽂京区本郷三丁目40番10号
三翔ビル本郷4階 小野田髙砂法律事務所内
定員: 15名
協賛:social hive CINEMA
プログラム
18:45 会場オープン・受付開始
19:00 イベント開始 PLAYERSの紹介・監督挨拶
19:10 映画上映「注文に時間がかかるカフェ-僕たちの挑戦-」
19:50 トークイベント 奥村安莉沙さん
20:50 質疑応答
21:00 終了
モデレーター
平岡 美樹(一般社団法人PLAYERS)
登壇ゲスト
奥村安莉沙(「注文に時間がかかるカフェ」発起人)
PLAYERS 団体紹介
冒頭に一般社団法人PLAYERS 代表理事のイケノウエから、PLAYERSの活動概要を紹介。スポーツメーカーのミズノと共同企画した新しい白杖「ミズノケーンST」の事例や、社会や特定の状況がその人を弱い立場に立たせてしまっている「状況的弱者」の方にとっての社会問題に立ち向かう、PLAYERSの考え方を紹介しました。

映画上映
映画「注文に時間がかかるカフェ-僕たちの挑戦-」の製作・監督も務めた奥村さんの挨拶があった後、映画上映を行いました。
内容は、吃音のある4人の若者たちが接客の夢に挑戦するドキュメンタリー映画。一緒に働く仲間との絆を深めながら、接客業のカフェに挑戦する姿に迫ります。
今回のイベントは、10〜20代の方も多く参加いただきました。彼らの等身大の挑戦は、同じ悩みを抱える同年代の背中を優しく押してくれました。


トークイベント
奥村さんとPLAYERSの平岡が対談し、映画や奥村さん自身の活動についてお話を伺いました。
奥村さんは「吃音症には、連発・伸発・難発の3種類があり、苦手な音があるなど人それぞれ話し方や症状が違う。」と説明。吃音症のある方に対して「言葉につまってしまっても最後まで聞いてほしいが、人によってやってほしいことは異なる。まずはどうしてほしいか気持ちを聞いてあげてほしい」とコメントしました。
10歳の頃からカフェ店員に憧れていたという奥村さん。「注文に時間がかかるカフェ」が生まれたのは、26歳の時にオーストラリアに訪れた際に初めてカフェの接客に挑戦したのがきっかけだそう。就労に結びつかない病気や障害者に社会体験を提供している個人経営のカフェで、自分以上に話せない人が身振り手振りで接客をしている姿を見て「接客ではすらすら話すべき」という固定観念が覆りました。この接客スタイルなら私もできるかも、と思ったのが「注文に時間がかかるカフェ」が生まれるヒントになりました。

また、「映画のパンフレットやポスターのスチール写真を撮影する日、朝から晴天だったのに撮影する瞬間急に土砂降りになった。諦めてお昼ご飯をみんなで食べていたら、ふと窓の外を見たら明るくなり始めたのでお昼ご飯を放り出して屋上に走り、一瞬の明るい空で撮った」という、ここでしか聞けない映画の裏話も生まれました。

最後は、参加者の方から事前にいただいた質問にも回答。
「高校生になり、新しい環境に向かうのに不安」と質問した方には、「入学する前の緊張感は心配だと思う。吃音を理解してくれる友達を一人でも多く見つけてほしい。誰か一人でも吐き出せる友達がいるとだいぶ変わると思うので、悩むことがあれば身近な友達に相談してほしい」と、当事者ならではのメッセージを贈りました。
イベントを終えて
参加者の方からは、
「自身も吃音で、今現在就活で悩んでいたので色々と心にしみました。」
「元々この映画に興味があったのですが、なかなか良い機会がなくようやく見ることができました。自分も時折話せなくなるときがあるので頑張っている姿に勇気が持てました。」
という感想をいただきました。
今回行ったトークイベントの詳しい内容は、PLAYERS公式note記事にて公開!
世の中の課題に挑むPLAYER。吃音のある若者が夢に挑戦できるカフェ|PLAYER's File #002
PLAYERSは今後も、社会が抱える様々な問題に対し、一緒になってワクワクしながら課題を解決する足がかりとなるイベントなどを提供していきます。
